サッカー日本代表の弱点は?
キーパー?得点力不足?よく考えてみると昔から変わらないサッカー日本代表の弱点はいくつかありました。
Contents
フォワード陣の得点力不足
日本にストライカーと呼べるフォワードがいたのはメキシコ五輪の得点王であった釜本選手の時代までさかのぼらなければならないでしょう
それ以来日本代表は得点力不足に悩まされています。
日本が世界に誇ったストライカー【釜本邦茂】
サッカー日本代表の歴史の中で生粋のストライカーはメキシコオリンピックで得点王を獲得した釜本邦茂選手しかいないでしょう。
今ではほとんど映像は残っていませんが、右足のキャノン砲レベルのシュートを防いでも左足でも普通に得点を決める当時のプレーはまさに得点マシーンでした。
現在の日本人フォワードは万能型が主流
近年の日本人フォワードは器用でいろいろなことができます。
大迫選手の半端ないポストプレー、岡崎選手のチェイシングなど・・・
しかし、最も重要な点をとるという点では今でも世界のトップレベルから見ると見劣りしてしまいます。
器用すぎるがために万能型となってしまい、最もディフェンスが恐れる得点という面ですこし寂しいかな?
日本代表が世界のトップに食い込むには圧倒的な得点力持つかつてのフィリッポ・インザーギのようなフォワードが必要でしょう
パスの美学にこだわりすぎる
ブラジルをお手本としたテクニックとパスをつないで相手を崩すというサッカーを目指した結果、日本代表の選手たちはスルーパスをきれいに通すパスの美学を追い求めている時代がありました。
今では点を決めなければ評価されにくい海外で戦う選手が増えたため、この部分は改善されつつあります。
司令塔タイプが増え過ぎた日本サッカー
日本代表の最も人材が豊富なポジションと言えば攻撃的ミッドフィルダーのポジションでしょう。
最近では得点力も併せ持つ選手も増えましたが、かつて中村俊輔選手、中田英寿選手、小野伸二選手、小笠原満男選手などパスやテクニックがすばらしい選手が増え過ぎた時代がありました。
日本代表の守護神不在とゴールキーパー不足
ここ数年出顕著にあらわれた日本代表の弱点と言われるゴールキーパー不足と正守護神の不在
これは現在の日本サッカー界の最もはやく解決するべき最重要課題だと言えます。
Jリーグを支配する外国人GKの影響
現在のJリーグには鹿島アントラーズのクォン・スンテ、川崎フロンターレのチョン・ソンリョン、名古屋グランパスのランゲラック、セレッソ大阪のキム・ジンヒョンなどたくさんの外国人ゴールキーパーが在籍しレギュラーとして活躍しています。
ゴールキーパーは自国で育てるという方針が強いサッカー界において今のJリーグの状況は日本人ゴールキーパーの強化に大きく影響しています。
川口ー楢崎と川島ー西川という関係
かつての日本代表には川口能活選手と楢崎正剛選手というゴールキーパーがレベルの高い守護神争いを行っており、良いライバル関係がレベルを高めるという好循環を生んでいました。
近年では川島永嗣選手と西川周作選手の守護神争いがありましたが、パフォーマンスを落とした西川選手に対して海外経験が豊富な川島選手の圧勝と言う印象で決着してしまいました。
そしてその川島選手が日本代表の弱点と言われてしまったロシアでの戦い・・・
日本人ゴールキーパーの育成は日本サッカー界の最重要課題でしょう。
日本代表のセットプレーの守備
日本代表の失点の多くはセットプレー絡みです。
そして近年サッカーではセットプレーが試合結果に大きく影響を及ぼします。
VARの導入によってマリーシアはジャッジミスによるセットプレーでの失点は減りましたが、それでも日本代表はたくさんの失点をセットプレーから喫しています。
かつて日本代表の最大の武器だったセットプレー
中村俊輔選手や中田英寿選手の時代の日本代表はセットプレーが絶対的な日本代表の武器だった時代がありましたが、今ではFK、CKと言ったセットプレーへの守備が日本代表の大きな弱点となっています。
特に中村俊輔選手のフリーキックは、フランス代表、ブラジル代表などの強豪国を脅かした日本代表最強の武器でした。
高さのあるフォワードに弱い日本代表
ケネディ、ドログバなど日本代表キラーの特徴はフィジカルに自信を持つタイプですが、フィジカルタイプのフォワードに対して弱い印象を植え付けられてしまいました。
近年は吉田麻也選手を筆頭にフィジカルでも見劣りしない選手がでてきていますが、フィジカル勝負になるセットプレーではまだ弱い印象があります。
弱点を考慮しても日本サッカーの成長スピードは早い
試合の終わらせ方、試合の作り方、試合の中での修正力など、サッカーにおいて弱点をあげだせばキリがないですが、日本のサッカーが本格的に始動しだしたのは1993年のJリーグ発足からであり、ワールドカップ初出場も1998年のフランス大会からということを忘れてはいけません。
ブラジルやヨーロッパの国々のサッカー年齢は1930年の第1回ワールドカップから培ったサッカー文化があったりするため、日本のサッカーはそれらの国に比べればまだまだ子供の年齢です。
たしかにまだまだ弱点はあるサッカー日本代表ですが、日本サッカーは今でも急成長の過程にあることを忘れてはいけません。
日本のサッカーの成長速度は世界的に見てもかなり早いのです。
まとめ
サッカー日本代表には弱点はありますが、日本にサッカーのプロリーグができてからまだ約25年しか経っていないのです。
人間でいうなら25歳の人はまだまだ経験を積む世代ともいわれます。
すでにワールドカップを何度も経験し、アジアでの成功からワールドカップでの挫折・悲劇など貴重な経験を日本サッカーは積み重ねています。
経験と言う面に目を向けて、ひとつのサッカー文化を作っていくのはこれからでしょう。